あやかし神社へようお参りです。②
「五歳までは年に数回社に遊びに来て、妖とも遊んでいたこと、本当に覚えてない?」
力なく首を振る。
小さい頃の記憶、とりわけこの結守神社で過ごしたという記憶は私の中にはこれっぽっちもない。三門さんに聞こうとしても、三門さんも小さい頃の記憶は曖昧で、覚えていてもそれを私に話したがらないのだ。
なんとなく、話したがらない理由と、私に妖たちへ深入りしてほしくない理由が同じところにあるのではないかと感じていた。
「────やっぱりあの時の」
ひとりごとのようにそう呟いた健一さんに、思わず身を乗り出した。
「健一さん、何か知っているんですか!?」
「……あー、いや。知ってるって言うか、勘っていうか」
「教えて下さいっ」
「いや、でも三門が話したがらないんだったら」
お願いします、と眉根を寄せて詰め寄る。弱ったな、と頭を掻いた健一さんは苦笑いを浮かべる。
「分かった。でもまた今度な。今日は三門から頼まれたことが多いから」
「……わかりました」
渋々頷けばぽんと頭に掌が乗せられた。