あやかし神社へようお参りです。②


 裏の社が開くと、健一さんの言葉を気にする余裕もないほど忙しくなった。健一さんは三門さんの代わりに御祈祷を行ったり御札を書いたりと忙しそうに動き回っている。私も自分にできることを探しつつ、妖たちの相手をしながら過ごしていた。


 「ねえ巫女さまー、三門さまはー?」

 「三門さま、今日僕たちと遊ぶ約束してたんだよ」


 社務所で御守りの整理をしていると、妖の子どもたちがわらわらと集まってきた。唇を尖らせて不満を漏らす子供たちを宥める。


 「三門は急用で出かけてるんだ、仕方ないだろ。ぶうぶう文句たれてる暇があんなら、子どもらしく外で遊んでこい」


 一仕事終えて社務所でくつろいでいた健一さんが口を挟む。


 「もう、健一さん、子供相手にそんな言い方はないですよ」


 そう言いながら、やはり三門さんは凄い人だなと改めて実感する。

 普段の神主としての仕事に加え、妖たちの相談に乗ったり子どもたちの遊び相手になったり、手が空いているときは私の力を操る練習にも付き合ってくれる。
 私よりも夜遅くに、何なら明け方近くに眠りに就いているはずなのに、私が朝起きる頃にはすっかり着替えて朝ご飯の支度まで終わらせている。

 三門さんは一体いつ眠っているのだろうか。


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