あやかし神社へようお参りです。②
「しかたないから健一でガマンする」
「そうだね、仕方ないから健一と遊んであげる」
健一さんはげえっと目を剥いた。
「やだよ、俺は忙しいんだ!」
「寝転がってるじゃん! 暇なんじゃん!」
「うっせえ! しまいには目鼻抜くぞ餓鬼!」
がばっと両手を広げて立ち上がった健一さんに、子どもたちのテンションが一気に上がる。きゃーっ、と叫びながら社務所中を走り回り、しまいには小上がりで足を引っかけ、台をひっくり返し、大騒ぎになる。
収拾がつかなくなって、おろおろしながらその場を右往左往していると、勢いよく社務所の扉が開いた。
「────何やってんだいアンタたちッ」
大地をも震わせる大迫力の怒鳴り声に、社務所にいた全員が硬直した。まさしく鬼のような顔をしたババがずかずかと中に入ってくる。つい先日、ババにこってりと絞られた私も、条件反射のように棒立ちになった。
「麻以外全員正座!」
腰が抜けるようにすとんとその場に正座になった子どもたちと健一さん。
ババはまっすぐ私のところまで歩み寄ってきた。
「客間に布団を敷いておいてほしいって、三門からの伝言を預かったよ」
「客間に布団を……?」
「ああ、もうすぐ帰ってくるから、よろしく頼んだよ」
分かった、とひとつ頷いて社務所を飛び出す。数秒後、つい先日の自分を思い出すような悲鳴が背後で聞こえて、心の中で手を合わせた。