あやかし神社へようお参りです。②
ふくりが雪童子の説話を教えてくれた。
────ある雪が吹雪く冬の寒い日、子どもに恵まれなかった老夫婦の家の前で、わんわんと泣きじゃくる小さな子どもがいた。
老夫婦は哀れな子どもを家に入れてやり、雪が止むまでとそれはそれはたいそう可愛がって大切に面倒をみた。
けれども春が近づいてくると、子どもはみるみる元気をなくし、やせ細っていった。そして雪が全部溶けたある日、子どもは始めからいなかったかのようにぱっと姿を消してしまったのだ。
その子どもこそが、雪童子なのだという。説話の中の雪童子も大人になる前に消えてしまったのだ。
『いつもこうなんだ。いや、今回は思ったよりもちょっと早かったけど。溶ける前は、こうして体がぼろぼろになっていく』
昨日見たテレビ番組の話をするときと同じような顔で富岡くんはそう言った。それが強がりであることなんて分かっていた。