あやかし神社へようお参りです。②


 「あっ、母さん……!」


 私の手をぱっと話駆け出して行った兄弟を慌てて追いかける。兄弟のお母さんとは何度か顔を合わせたことがあるので、直ぐに本人であることが分かった。お母さんも兄弟のことを探していたらしく、少し目に涙を浮かべながらふたりを強く抱きしめた。

 兄弟が「巫女さまがつれてきてくれたの」と私を見上げてにっこり笑う。お母さんはふたりの頭を無理やり下げさせて何度も礼を言った。


 「ありがとうございます、ほんとうにありがとうございます巫女さま……!」

 「そんな、無事合流出来てよかったですね」

 「本当に、こんな時に限ってこの子たちは」


 そう言ったお母さんは兄弟の手を引いて去っていった。

 急いで自宅へ戻った私は制服を着替えてまたすぐに外へ出る。着替える前よりも妖が増えていて、階段からぞくぞくと昇ってきているのが見える。


 本当に一体何があったんだろう。表の鳥居を使えるようにしたくらいだから、きっと何か重大なことがあったに違いない。


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