あやかし神社へようお参りです。②

 依然として険しい顔の三門さんは小さく息を吐く。


 「三門さん……?」

 「麻ちゃん、待たせてごめんね。移動しながら話すよ」


 頷いた私は三門さんの隣に並ぶ。三門さんは目を伏せて話し始めた。


 大体はババに教えてもらったことと同じだった。

 一時間ほど前に、裏山のほうで突然強い呪が使用された。それが妖を祓う力のある呪だということに気が付いた三門さんは、直ぐにふくりとみくりと呼んで裏山へ向かわせた。しばらくすると社へたくさんの妖が逃げてきて、あまりにもたくさんの妖が押し寄せてきたため、妖たちでも表の鳥居をくぐれるように開けたというわけだ。

 そしていま、混乱する妖たちや親とはぐれた子どもたちの対応に追われているらしい。


 本殿の前まで来ると、三門さんを慕っている妖の子どもたちが駆け寄ってきた。その場にしゃがんだ三門さんは子どもたちの頭をひとりずつ撫でていく。


 「みんな、お母さんの所にお戻り。心配しているかもしれないよ」

 「ねえ、祓い屋が町に来てるの?」

 「三門さま怖いよっ」

 「僕たち祓われちゃうの? やだよお……」


< 89 / 334 >

この作品をシェア

pagetop