あやかし神社へようお参りです。②


 「さて、ババがもう少ししたら来てくれるはずだから、泊まっていった妖たちのご飯の用意、手伝ってあげてね」

 「はい、わかりました」


 うん、と満足げに頷いた三門さんは筆を握り直した。

 昨日もババと御飯の用意をしたので、要領は分かっている。先に準備を進めておこうかな、と腰を浮かせたその時だった。


 「おい三門! 開けろ!」


 表でみくりがそう叫んだ。

 私と三門さんは顔を見合わせる。そして急いで立ち上がって社務所の外に出ると、扉の前にみくりとふくりが立っていた。


 「客が来ているよ」


 ふくりが目をそう言って目を細める。心なしか声に棘があった。


 「誰だって?」

 「いけ好かない奴だ」


 みくりのその一言で察することができた。昨日のあの大きな呪を使った誰かが、また裏山に来ているんだ。三門さんの纏う空気が一瞬にして鋭いものになった。思わず私までも息を飲む。


< 97 / 334 >

この作品をシェア

pagetop