あやかし神社へようお参りです。②
「確かなんだね?」
「このみくりを疑うか?」
いつもなら和やかな雰囲気で軽口を叩き合うところだが、三門さんは一つ頷くと社務所の扉を閉じた。
「案内して」
二匹は返事をするまでもなく背を向けて駆け出す。
私は社に残るようにと言われるかと思っていたが、三門さんは何も言わずに二人を追いかける。一瞬どうしようかと迷い、私も走り出した。
本殿の裏へ回り、そこから鎮守の森を横切る。
無言で走る三門さんの目は、恐いほどに鋭かった。やがて裏の鳥居の頭が見えてきた。朽ちかけた少し小さな鳥居は妖たちがくぐるために建てられたもの。その下にしゃがみ込む人影があった。
足を止めた三門さんの横に並び、膝に手を付いて息を整える。そして顔をあげた瞬間、はっと息を飲んだ。
見慣れた黒い学ランと、その襟に輝く桃の花が描かれた青い校章。それは学年ごとに色が違って、私たちの学年は青だ。彼は立ち上がって私たちを見上げると、涼しげな切れ目をすっと細めた。
「賀茂くん……」
無意識にその名前を呟く。彼は私を一瞥するなり、面倒くさそうに息を吐いた。