しあわせ食堂の異世界ご飯4
 小動物のようにほっぺたをもぐもぐさせながら、シャルルはごくんと飲み込んだ。そしてぱぁっと、顔を輝かせる。
「すーっごくほくほくで、美味しいです」
 一見小さいけれど、ジャガイモを潰して作っているため、コロッケはずっしりしているし食べ応えが十分ある。
 このまま食べてもいいし、ご飯のおかずにするのもいいだろう。それこそ、ソースをかけてパンに挟んでも絶品だ。
「普通、料理って言えば肉が主役……っていうイメージなのに、このコロッケは肉がジャガイモを引き立ててるんだな。すげー、不思議だ」
 ジャガイモの優しい食感の中に、ひき肉と玉ねぎが入り込んで、飽きずにずっと食べ続けさせる魔法にでもかけられているみたいだ。
「最高だよ、アリア! 作った百個のコロッケ、全部ひとりで食べたいくらいだ」
「カミルったら、大袈裟だよ」
「駄目ですよ、ひとりじめは! 私だって、もっともっと食べたいんですから!!」
 自分も食べるのだから、それは許可できませんとシャルルが声をあげる。
(そもそも、これは売る予定だったと思うんだけどなぁ)
 もちろん、自分たちが食べる分を除いての販売になるけれど。
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