しあわせ食堂の異世界ご飯４
「うん。もしかしたら、難しいかもしれない」
「あ……」
　話を聞いて、アリアはなるほどと納得する。
　この世界の子供は、親の仕事や家のことを手伝ったりしているのがほとんどだ。例えば店番や買い物、荷物運び。家の掃除なんかも、子供がやることは多い。
　普段そういったことをしている時間すべてが、学園の授業時間になってしまうことになる。長い目で見ればいいかもしれないが、勉強できるからと大切な働き手がいきなりいなくなってはたまったものではない。
「難しい問題なんですね」
　同時に、これはどうにかしてクリアしなければいけない問題だとも思う。ここを乗り越えなければ、将来有望な人材が埋もれてしまうかもしれない。
「子供を集められたら、いいと思うっすけどねぇ」
「そんなに厳しいんですか？」
「俺は子供のころ、朝のおつかいと家の掃除をしてたっす。早起きだったから、昼寝も必要だったっすよ」
　ジャンの言葉に、マイクが自分も似たようなものだったと苦笑する。どこの家庭でも、子供のする仕事は一定量あるようだ。
「なるほど……」
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表紙・目次

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