しあわせ食堂の異世界ご飯4
 味噌のお礼をしたかったので、今日のために料理の試行錯誤も行ってきたのだ。美味しくできたので、きっと門番も驚いてくれるだろう。
 伝えにきてくれたシャルルに礼を言い、アリアはよーしっと気合いを入れさっそく作業に取りかかる。
 まずは小麦粉を取り出して、お袋の味の再現開始だ。
 とはいえそんなに大それたものではないのだけれど、期待に応えてあげたいというのが料理人というものだ。
 いつも以上にうきうきしながら、手を進めていく。
 すると、最後のカレーを準備し終えたカミルがこちらへやってきた。その視線は、アリアが料理台に置いている味噌へ向けられている。
「アリア、なんだその茶色いの……もしかしてう」
「味噌だよ、味噌!」
 話しかけてきたカミルがとんでもないことを言ったら大変なので、急いでアリアは正解の名前を口にする。
「門番さんの故郷から送られてきた調味料なんだよ。でも料理の腕がなくて使えないからって、私にくれたの」
「これが調味料なのか……なんていうか、不思議な匂いだな。このまま食べたら、めちゃくちゃ味が濃そうだ」
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