しあわせ食堂の異世界ご飯5
「こらこら、順番に遊んだらいいでしょ?」
 様子を見ていたシャルルは苦笑して仲裁しようとするが、三人とも一番を譲る気はないようだ。
「わたしがくうちゃんを見つけたんだよ!」
「でも、ララがしあわせ食堂に行こうって言ったもん!」
「わたしは、ええと、えっと、クウちゃんと一緒にいる時間が少なかったです!」
 三人の間にバチバチ火花が散っているかのようだ。その様子を見たクウがなにかを感じ取ったのか、そ~っと離れてシャルルの横へ移動した。
「あらら、避難してきちゃいましたか」
『くぅん……』
 クウが移動したことには気づいていないようで、リズたちはじゃんけんでボールを投げる順番を決めているようだ。何度もあいこになり、気合いが入っているため一回一回のためが長い。
 これはしばらくかかりそうだぞと、シャルルは思う。
「それじゃあ、待ってる間は私と遊びますか!」
『わんっ!』
「いいですか、クウ。アリア様の犬たるもの、なにか才能を示さないといけませんよ!」
 別にアリアの犬ではないのだが、シャルルは意気込んでクウに忠犬になるよう言い聞かせる。
 そしてできれば、なにか一芸に秀でてほしい――と。
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