執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~


「なめられるとかじゃなく、信頼関係を築くのが大事だからね」
「相手を信頼させるには結果を出すのが一番ですよね。そのへんちゃんと考えてますって」

 私の言いたいことがいまいち伝わっていない気がする。
 どうしようかと少し考えていると、谷村くんは顔を輝かせてこちらを見る。

「俺も、広瀬さんみたいに立派なスーパーバイザーになります。すぐ追いつくので信じて見ていてください!」

 力強く言われ、苦笑いしながらうなずいた。

「わかった。もし問題があったら私がフォローするから、店舗のスタッフを大切にして頑張ってみて」
「はい! じゃあ行ってきます」

 意気揚々と歩き出した彼の背中を見送っていると、後ろからため息が聞こえた。

「ずいぶん慕われてるな」

 振り返り思わず身を硬くする。不機嫌そうにつぶやくのは、雅文だった。

 いったいいつの間に。もしかして私を追いかけてきたの?と警戒していると、雅文は私の心の見透かすように「総務に用があっていく途中」と短く説明する。

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