執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~

「あのね、会社では私たちが付き合っていることは内緒にしたいんだけど……」

 うつむきがちにそう言うと、雅文は少し不満そうに眉をひそめた。

「どうして?」
「だって、瀧内くんはものすごくモテるから、私なんかと付き合ってるって知られたらみんなに不釣り合いなカップルだって思われそうだし」
「そんなことあるわけないだろ。不釣り合いなカップルって。広瀬は自分が周りからどんなふうに見られてるか少しは自覚しろよ」

 不機嫌そうな雅文に首をかしげながらも、私は「それに」と説明を続ける。

「仕事とプライベートをきちんと区別しないと、瀧内くんを見るたびにこの人が私の恋人なんだって思ってドキドキしちゃいそうだから。会社の人たちにそんな浮かれた顔を見られるのは恥ずかしいの」

 眉を下げて「……ダメ?」とお願いすると、雅文はぐっと言葉に詰まった。
 なにかを葛藤するように綺麗な眉間にしわをよせる彼をドキドキしながら見守っていると、額に手をあてため息をつく。

「あー、もう。ほんとずるいくらいかわいい」
「な、なにが!?」

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