執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
「あ、いや! もう終わったから大丈夫!」
慌てて立ち上がろうとしたとき、デスクの上のペン立てに腕をぶつけ、中にあったペンが音を立てて床に散らばった。
「あぁっ!」
動揺する私に大山さんは苦笑しながら「拾うの手伝いますよ」としゃがみこむ。
「ごめん! ありがとう」
「いえいえ。広瀬さんにはいつもお世話になってますから。今日も資料室まで荷物を運んでもらっちゃったし」
その言葉に、雅文と資料室でキスをしたことを思い出してかぁっと頬が熱くなる。
「あ、あの、大山さん」
ペンを拾い集めながらぎこちなく声をかけると、「なんですか?」と大山さんがこちらを見た。
「これは私のことではなくあくまで一般的な話として聞きたいんだけど、付き合ったばかりの恋人の家に休日の前に誘われたら、それは泊まるのが前提だったりするのかな?」
決して自分のことではありませんよ、と世間話をよそおってたずねると、大山さんは「ぷはっ」と噴き出した。