執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
頬をふくらましながら近づくと、雅文はテーブルの上にあったカップ入りのドリンクを口に運んだ。そしてこくりと飲み込むと、突然目を丸くして口を手で覆った。
どうしたんだろうと驚いていると、雅文は背中を丸めケホッケホッとせきこむ。
「瀧内くん、大丈夫?」
私が声をかけると、雅文は「広瀬、来てたんだ」と頬を赤くしながらこちらを振り向いた。
「突然せきこんでいたけど、どうしたの?」
「いや、甘いからおどろいただけ」
「甘いから?」
不思議に思って彼の持つドリンクをのぞきこむ。
中に入っているのは、コンデンスミルクをたっぷり使った女性客に人気のスイートミルクラテだ。
このドリンクは甘いに決まっているのに、どうして驚いたんだろうと首をかしげていると、雅文は目元を赤くしながらバツ悪そうに視線をそらす。
「広瀬を待っている間落ち着かなくて、上の空で注文したら間違って甘いのを買ってたんだよ」
ふてくされたその口調に、きゅんと心臓が跳びはねる。