執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
「入社したときから優しくて頼れる先輩だなって憧れていて、気が付いたら好きになってました。広瀬さんに認めてもらえるくらい成長して一人前になったら告白しようと思っていたのに、このタイミングで瀧内部長が帰ってくるなんて」
不機嫌そうにつぶやく谷村くんに、混乱しながら言葉を探す。
「ええと、ありがとう。そう思ってもらえるのは、すごくうれしいんだけど……」
私の表情を見て、その続きを悟ったように谷村くんが遮った。
「まだ答えは出さないでください。瀧内部長に負けないように、俺必死に頑張りますから!」
雅文は関係なく、私はもう社内恋愛をするつもりなんてない。それに谷村くんのことは、後輩としか思えない。
そうはっきりと断ろうとしたけれど、出勤時間のエントランスはたくさんの社員が行きかっているのに気づく。
はっとしてあたりを見回すと、私たちを微笑ましそうにながめながら歩いていく人々と目が合って、頭を抱えたくなる。