執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
雅文はひっきりなしにみんなにお酌をされて、少し酔っているのかもしれない。
整った横顔にはいつもよりも人懐っこい笑顔が浮かんでいた。
「盛り上がってたみたいだけど、なんの話をしていたの?」
リラックスした様子で雅文がたずねると、大山小山コンビの声のキーが高くなった。
「みんなに囲まれて楽しそうな瀧内部長を見て、広瀬さんがしょんぼりしていたから、はげましていたんです」
上機嫌でそう言われ、私は飲んでいたウーロンハイを噴き出しそうになる。
「いや、私少しもしょんぼりしてなかったよね?」
「しょんぼりしてましたよー」
「してないって」
「はいはい。もう強がらなくていいですってば」
否定する私に、大山さんはニヤニヤと笑い「もう全部分かってますから」と言いながら肩を叩く。
酔っぱらい相手にむきになったところで無意味などころか逆効果だったとうなだれていると、隣で聞いていた雅文がくすくすと笑って肩を揺らした。
「ほんと、広瀬は慕われてるな」
さらりと流れた黒い前髪の間から甘い流し目をむけられ、心臓が跳びはねる。