執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
「ごまかさなくていいよ。お前が瀧内と付き合ってるのは知ってるし」
「どうして……?」
私たちが付き合っていることは、誰にも話していなかったのに。
困惑する私を見て、田端くんは気の毒そうに大きなため息をついた。
「だって瀧内本人が言ってたぞ。お前と付き合ってるって」
「雅文が?」
「御曹司だってことを隠して遊びで女と付き合って、愛されてると信じ切っているバカな女を裏で友達に自慢して笑ってたぞ。瀧内は昔からそうやって、恋愛経験のない女を騙して遊ぶ処女食いだって仲間内から言われてたって。悪趣味だよな」
「嘘……」
考えるよりも前に、そうつぶやいていた。
「だって、雅文は私と付き合うのがはじめてだって」
「はぁ? この歳まで女と付き合ったことないって言われて、それを馬鹿正直に信じたのか?」
田端くんは、理解できないというように目を見開いてこちらを見る。
「あれだけモテる男が恋愛経験ゼロとか、嘘に決まってるだろ」
「でも、でも……。お互い本当にはじめてで……」
はじめてのキスや、はじめて雅文の部屋に泊まったときのことを思い返す。
ふたりとも照れくさくてぎこちなくて、でも泣きたくなるほどお互いのことが愛おしくて、触れるだけで嬉しくて……。
あの幸せな時間が、嘘だったなんて信じたくない。