執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
「いいね。中央にある焙煎機がまるでランドマークみたいな、印象的な店ができそうだ。大きな窓を設置して、美しい景色を眺めながら思い思いにリラックスした時間をすごせるお店にしたいと思ってるんだ。大手書店と提携して、コーヒーや食べ物に関する書籍や雑貨も取り扱ったり……」
「最高のロケーションでおいしいコーヒーを飲みながら本が読めるなんて最高……! どうしよう。この店舗デザインを見ているだけでわくわくして、何時間でも眺めていられそう」
うっとりしながらつぶやくと、背後で雅文がくすりと笑った。
「そんなに気に入ったんなら、これはまどかが持っていていいよ」
「なに言ってるの。まだこの郊外店のことは社内でも一部のひとしか知らないんでしょ? そんな重要な情報がつまった書類を……」
「まどかのことは、信用してるから」
耳元でささやかれ、ドキドキと鼓動が速くなる。
そのとき、どこからか低い振動音が聞こえてきた。
音のするほうを見ると、床に脱ぎ捨てられていた私のコート。ポケットの中でスマホが鳴っているようだ。
「電話の着信みたい」
シーツを体にまきつけ立ち上がった私を、雅文は不満そうな目で見ていた。
そのちくちくと刺さるような視線を背中に感じつつ、スマホを取り出し画面を見る。