執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
浮気を繰り返してきた瞬くんの肩を持つような雅文の言葉を不満に感じながらそう言う。
雅文は眉をひそめる私に小さくため息をつくと、うつむく朋美に向かって柔らかい声で話しかけた。
「朋美さん。その彼は、妊娠を知ったときに喜んでくれたんですよね?」
雅文の問いかけに、朋美はひっくひっくと肩を揺らしながらもうなずく。
「話した途端、やったー!ってはしゃいで、大喜びしてくれました」
「朋美さんも、彼の子を妊娠してるとわかって、うれしかったんですよね?」
「うれしかったです。瞬くんが大好きだから、自分と瞬くんの赤ちゃんがお腹にいることがうれしくて、幸せで。でも、最近瞬くんの帰りが遅くなってきて。だんだん不安や戸惑いがわいてきて……」
「だったら、その不安が解消できるように、疑うよりも前に相手をちゃんと信じて話し合わないと」
「でも、話し合って浮気していたって言われたら……?」
すがるような目を向けられた雅文は、静かに微笑む。
「お腹の子のことをはしゃいで大喜びしてくれた彼を、信じられない?」
雅文の言葉に、朋美の表情に力が戻る。きっと、妊娠を打ち明けたときのことを思い返しているんだろう。青ざめていた頬に血の気が戻っていくのがわかった。