執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
朋美の言葉に瞬くんは頭を抱える。
朋美と私がじっとりとした疑いの目を向け続けると、瞬くんは観念したように口を開いた。
「友達のやってるライブハウスでバイトしてたの。チケットのもぎりしたりドリンク作ったり」
「なんでそんな……」
「朋美ちゃんは結婚式なんて別にいいよって言ってくれたけど、ウエディングドレスは女の子の憧れだっていうじゃん。朋美ちゃんのご両親だって花嫁姿を見たいに決まってるし、頑張ってお金貯めようと思って」
てへへ、と照れ笑いをしながら言った瞬くんに、一気に肩から力が抜けた。
「浮気じゃなかったの……?」
「俺もう一生浮気しないって約束したじゃん。朋美ちゃん俺のこと信じてないの?」
「信じてたけど、でも仕事だって嘘をつかれたら不安になるよ」
「ごめんね。正直に話したら朋美ちゃん、そんなの気にしなくていいよって言うだろうなと思って」
「瞬くんの気持ちは嬉しいけど、頑張ってお金をかせいで結婚式をあげるよりも、毎日一緒にいられる時間が長いほうがいいよ」
「朋美ちゃーん」
「瞬くーん」
そう言って見つめあったふたりは、がしっと抱きあう。
仲直りができてなによりです。と思いながらも、その抱擁の長さに耐え切れなくなり思わずこほんと咳ばらいをした。