執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~


 うっすらと笑みを浮かべる田端くんに見つめられ、得体のしれない不安と嫌悪感に襲われる。

 おなかのあたりから不快な感覚がこみあげてきて、思わず口を手で押さえた。
 冷や汗が出る。胃がキリキリする。

「広瀬さん、どうしました?」

 私たちのやりとりに気付いた谷村くんが声をかけてくれた。
 心配かけたくない。そう思って無理やり笑顔をつくろうとする。

「なんでもない」

 そう言って首を振ったけれど、胃の痛みにたえきれなくなって、私は額に脂汗が浮かべながらその場にしゃがみこんだ。




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