執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
「瀧内もお前も、本当に目障り」
低い声でそう言うと、田端くんはドアを開け車からおりてきた。
「乗れよ」と強引に腕をつかまれ、嫌悪感で体が震える。
「いや……っ!」
とっさに腕をふりはらうと、田端くんが激高して怒鳴り出した。
「なんなんだよ、お前らは! どうしてお前らばっかりちやほやされるんだよ!!」
「ど、どういう意味……?」
癇癪をおこした子供みたいな彼に、どうしていいのかわからず戸惑う。
「俺は親父に命令されて無理やり伊野瀬コーポレーションに入社させられて、なにやってもどうせ専務の息子のコネ入社だって陰口たたかれて。それでも将来は役員にさせるからって親父の言葉を信じて我慢していたのに、仕事ができて女にもモテる同期の瀧内が社長の孫だって知ったときの俺の気持ち、わかるか? あいつはきっと、専務の息子の俺のことを、ずっと心の中で見下して笑ってたんだよ」
「……もしかしてそんなくだらない思い込みで、INO’S COFFEEの情報を外部に流したの?」
私がゆっくりとたずねると、田端くんがどこかうつろな表情でこちらを見た。