執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
「俺だって、瀧内の立場だったらやれたんだよ! あいつみたいに顔がよくて、だれからも好かれる性格で、頭の回転も速くて有能だったら俺だって!」
「誰かと自分を比べて、相手の秀でているところだけ見て妬むなんてくだらないよ。どんなに頑張ったって、自分は自分にしかなれないんだから」
「うるせぇなぁ! お前もむかつくんだよ! 俺より瀧内を選んで。会社でも店舗でもみんなに慕われて信頼されて」
私の言葉に耳も貸さず、田端くんは怒鳴り続ける。
「瀧内に遊ばれてると思い込んで傷ついて辞めればいいと思ったのに、会社に居座り続けるし。目ざわりなんだよ!」
「遊ばれてると思い込んでって……。どういう意味?」
「嘘だよ。瀧内がお前のことを陰で笑ってたなんて。それどころか反対に、アメリカ赴任の話を打診されたあいつはお前と結婚したいって社長や役員に根回ししてた」
「結婚……?」
「お前もバカだよなぁ。あいつより俺の言葉を信じて自分は遊ばれてると思い込んで。瀧内のやつ、結婚したいと思うほどほれこんだ女に振られて、三年たった今でも好きだって必死に追いかけて口説いてんのに相手にされなくて。いい気味」
そう言って声を上げて笑う田端くんに、私は言葉をなくした。
雅文が私をだましているっていうあの話は、嘘だったの……?