執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
雅文と初めて出会ったのは、六年前。
大学を卒業し、伊野瀬コーポレーションに入社し同期として顔を合わせた。
その頃雅文は自分が伊野瀬コーポレーションの創業者の孫だということを隠していて、私も彼が御曹司だとは知らずにいた。
有能でかっこいい雅文は、御曹司という身分を隠していても十分すぎるほど魅力的だった。女性社員の間で、彼の噂を聞かない日はないくらいに。
『瀧内くんってかっこいいよね』
『誰にでも優しいし、余裕がある感じがするよね』
そう言って楽しげに話す同期たち。
『専務の息子の田端くんも俺様な感じでけっこうかっこいいけど、私は瀧内くんが好きだな』
『わかる。私も瀧内くん派』
私たちの同期には、会社の取締役を務めている田端専務の息子もいて、物腰の柔らかい瀧内くんとちょっと俺様で強引な田端くんとで女性人気を二分していた。