執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
 


***




 今から五年と少し前。



 入社一年目の私が研修先のカフェに出勤すると、バックヤードで店長と雅文が険しい表情でなにかを話していた。

「おはようございます。どうかしたんですか?」

声をかけた私に、ふたりは顔を上げて「おはよう」と挨拶を返してくれる。

 ここの店長は内藤さんというまるで大きなクマのようながっしりとした体格の三十五歳の男の人だ。
 外見同様ざっくばらんな性格でとても話しやすい。

 その向かいに座るのは手足が長くスタイルのいい雅文。


 ふたりとも身長はだいたい同じくらいで、白いシャツにベストのように体にフィットする黒いエプロンという揃いの制服を着ているのに、与える印象がまるで違う。


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