執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
「広瀬は今週末、俺と約束してるから」
そう静かに言って田端くんを見下ろすのは、雅文だった。外回りから帰って来たんだ、と思いながら首をかしげる。
「瀧内くん?」
別に約束なんてしていないのに。
向かい合った雅文と田端くん。私の頭上で交わるふたりの視線の間に、ピリッとわずかな電気が走ったような気がした。
一瞬その場がしんと静まる。
しばらくすると雅文に見据えられた田端くんは舌打ちをした。
「わかった。今週はあきらめるから、そんな睨むなよ」と不貞腐れたように言いながら身を引いた。