執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
その週末、待ち合わせの場所で雅文を待っていると、彼は車でやってきた。
私は車に詳しくないけれど、雅文が乗っている品のあるデザインのSUVが安いものではないのはわかる。
入社二年目の会社員が、こんなにいい車に乗っているなんてすごい。
雅文は車が大好きというわけでも、ほかの出費を切り詰めて車にお給料をつぎ込んでいるようにも見えないし……。
彼にうながされ助手席に乗り込みながら、おそるおそる聞いてみる。
「ね、もしかして瀧内くんの実家って、ものすごくお金持ちだったりする?」
「なんで?」
運転席に座る雅文が、わずかに眉をあげてこちらを見た。
「だって、こんなにいい車に乗ってるし、着ているスーツも持っているものも質がよさそうに見えるし、なにより瀧内くんって品があってスマートだから。どこかの大企業の御曹司だって言われたら、納得できるなと思って」
「残念だけど、俺は普通の一般的な家庭で育ったよ」
私の言葉に雅文はぷっと噴き出す。
屈託なく笑いながらハンドルを握り、車を発進させた。