執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~



 会社に戻ると上司に声をかけられた。

「広瀬。事業部長が順番に面談したいって言っているから、時間が空いているなら行ってきて」

 事業部長、ということは雅文か。
 面談なんて気まずいから絶対行きたくない……。と内心思いつつも、仕事だから無視できるわけがない。

 雅文は経営陣と立場が近く機密性の高い案件も扱う関係で、個別の執務室に席を置いている。

 高級感のある木目のドアをノックすると、「はい」と落ち着いた声。

「営業統括部の広瀬です。面談を受けるように言われてきました」
「入って」

 そう言われ、ため息をついてからドアを開ける。私が中に入ると、デスクについていた雅文が立ち上がった。

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