執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~

「俺がアメリカに行ってる間、営業統括部の方はどうだった?」

 話を変えられ背筋を伸ばす。

「最近は店舗数も売り上げも伸び悩んでいる感じはします」
「だよね。俺もそれは感じた。そのせいで社内の雰囲気も少し悪くなっている」

 雅文は手元にある資料に視線を落としながらうなずいた。

「企業はつねに成長し続けないといけない。現状維持でいいと満足した途端、すべてが停滞して閉塞感が蔓延する。そんな組織じゃ向上心がそがれて、社員同士の足の引っ張り合いが始まる」
「でも、正直店舗数はこれで頭打ちかなと思うんですが」

 都市部にこれ以上店舗を増やせば顧客の取り合いになってしまうし、となればまだ進出していない郊外に手を伸ばすのか……。

 そんな私の考えを見抜いたように、雅文はうなずいた。

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