二度目は本物の恋をしよう【番外編追加】
前に私も島田さんに聞かれたけど、まさか東山さんのことを詳しく話すわけにもいかず、曖昧な言い方しかしていない。

「愛海ちゃんって、まだ例の彼と付き合ってるの?」

「東山さん?最近は全然会えてないけど別れた感じにはなってないかな」

実際東山さんとは会えてないけどわざわざ席の側にきて、私の頭に手を置き元気?と顔をのぞき込んだりしてくる。

周りのメンバも前の職場で一緒だったんだよねー、という感じで特に変な意味でとっていない。

「島田さん、愛海ちゃんにかなりロックオンしてる感じだったけど、告白されてるわけじゃないの?」

「うん。別に告白とかされてないよ」

「仕事でも一緒なんだよね?だから言いづらいのかな。でもあれ、確実に狙ってるよね」

奈緒美ちゃんから見てもそうか。。

実は、私もだいぶそれを感じるようになってきている。野球観戦の翌日には、川崎で開催される某元サッカー選手のイベントに誘われていた。今度は二人で、と。

先日は二人で休日出勤する用事があり、長い時間二人きりでいたとき、俺のものになればいいのに、とか、早く俺に落ちろ、とか冗談だか本気だからわからないような口調で言っていた。

「島田さん、いいんじゃない?かっこいいし、優しいし。付き合えば?」

「別に付き合ってって言われたわけじゃないし、東山さんと別れたわけじゃないし」

「時間の問題だと思うけどね。島田さん、そんなに時間かける感じでもなさそうだし愛海ちゃんも覚悟決めとかないとね~笑」

何か進展あったら教えてね!と、奈緒美ちゃんは電話を切った。
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