二度目は本物の恋をしよう【番外編追加】
実家に電話をかけると、父が出た。

「お父さん‥‥お父さんとお母さんに話さなきゃいけないことがあって…」

父の声を聞いた瞬間から涙が溢れてきたが、嗚咽をこらえながら、島田さんとの今までのことを話す。
奥さん一家に踏み込まれたこと、島田さんのご実家に行ったこと最後に奥さんのお父さんから言われたこと。

父は
「話は、わかった。お前が心配していることも、あちらが、お前にキツいことを言った気持ちもわかる。だけど、お前は本当に知らなかったんだろう?心配しなくていい。ただし、島田さんとのお付き合いはもうやめなさい。やめてほしい」

「あちらのお父さんに訴えられたりしたら、お父さんに迷惑をかけるかもしれない。私も会社にいられなくなるかも」

私の父は、代議士だ。相手のお父さんは、それももう調べてわかっているのかもしれない。娘の不倫、なんて噂になったたけでも、かなりのダメージだ。

しかし父は

「お父さんのことは心配しなくてもいい。もし、噂になるようなことになっても、そんなことで足元をすくわれるような仕事の仕方を今までしてきてないという自信がある。
お前の仕事は、お前の心の持ち方に左右されてくるだろうから、気持ちをしっかりもって、自信をもって仕事と続ければいいと思う。それでもつらくなったときは、その時一緒に考えよう」

父の言葉に涙が止まらない‥‥
本当にごめんなさい。バカな娘でごめん。来週末、一度実家に戻るように言われ、電話を切る。

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