二度目は本物の恋をしよう【番外編追加】
日曜日の午後、部屋に戻ると夜には行くから、と島田さんからメッセージが来た。状況を話にきてくれるのか、と思っていたらとくにその話はなく、仕事の話などをしながら過ごしていた

そのままここに泊まりそうな雰囲気だったので

「お兄さんの部屋に帰らなくていいの?」

と聞くと、

「会社に泊まるって言ってあるから」

これには私もブチンと切れて

「ねえ、約束は?話し合いが済むまで私とは会わないって言ってなかった?お兄さんにも嘘つくの?」

「愛海は俺に会えなくても平気なの?俺は愛海と一緒にいたくて・・・」

まただ。。島田さんの言葉はいつも甘い。私にたくさんの愛の言葉を囁きながら私の隣にいつもいる。私が些細なことで機嫌が悪くなってもベタベタに甘やかされ私の機嫌もいつも間にかなおっているのが毎回だ。でも、今回の件はそんなことで流されては、また私は流されてしまう。きっちりしてもらわないと、今後のことも決められない。

「話し合いはどうなってるの?」

「離婚は向こうも望んでる。特にお父さんが絶対に俺を許さないから。

 やっぱりマンションの扱いでモメちゃって。まあ、マンション、っていうか、お金なんだけどね。結構な借金になっちゃうからさ。その件は俺だけじゃなくて、俺の親にも相談してなきゃならなくて。
向こうは俺のせいで借金背負わされるなんてまっぴらだからさ、ちゃんとマンションが売れて自分にマイナスがないことがわからないと、出ていけないって」
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