欲しがりな幼なじみ
うまく、息が吸えない。
目の前にいるのは、確かに由良くんなのに、わたしが知ってる由良くんじゃないみたいだ。
「し、してないよ。由良くんは……由良くんだもん」
自分に言い聞かせるように、わたしは顔を逸らしながらそう言った。
チラリと、横目で彼を見る。
由良くんは、由良くんだけど……。
由良くんって、こんなに体、大きかったっけ?
こんなに、声、低かったっけ?
……こんな顔、わたしに見せたことあったっけ。
悲しそうな、悔しそうな、切なそうな。
そんな気持ちが混ざったような顔をする由良くん。
「……なんでだよ……」
そして、ポツリと、由良くんはそう言った。