【完】俺様彼氏は、甘く噛みつく。
コノコノ、と肘で腕を突かれながらも嬉しくて笑みが溢れちゃう。
そんなあたしの視界に、女子に囲まれる駆くんが入ってしまったから、その熱がはだんだん冷えていく。
だって、駆くん……女子にべたべたされすぎなんだもん……。
「今宵もそんな険しい顔してないで駆くんみたいに言えばいいじゃん。あたしのダーリンに手ぇだすな!って」
「……すぅ」と息を吸い込んだ。
「……言えるわけないよ」
「っプ。今宵がそんなこと言った話西女メンにしたら卒倒じゃすまないと思う……っ」
「ルイちゃん……たのしんでる?」
「だって面白いんだもん。男子に免疫0どころかマイナスの今宵が、こんなに誰かを好きになるなんて」