【完】俺様彼氏は、甘く噛みつく。
音羽くんは色白の綺麗な手を上げる。
「先生、衣川さんが具合悪いみたいなので保健室に連れていきます」
決して大きくないのに通った声が先生に向けられた。
「大丈夫か?」
先生の目が向けられると、一気に後ろめたくなって、俯きながら「はい」と答えた。
そうして、あたしは音羽くんに連れられて保健室の前まで来てしまったんだけど。
どうしよう、具合わるいなんて、嘘だし、それにあたしが行きたいのは……。
音羽くんの手が保健室のドアに伸びた。
「あの……音羽くん!ごめんなさい。具合悪いってほんとは嘘なの」
ドアから手を下した彼は静かに言った。
「知ってるよ」
「先生、衣川さんが具合悪いみたいなので保健室に連れていきます」
決して大きくないのに通った声が先生に向けられた。
「大丈夫か?」
先生の目が向けられると、一気に後ろめたくなって、俯きながら「はい」と答えた。
そうして、あたしは音羽くんに連れられて保健室の前まで来てしまったんだけど。
どうしよう、具合わるいなんて、嘘だし、それにあたしが行きたいのは……。
音羽くんの手が保健室のドアに伸びた。
「あの……音羽くん!ごめんなさい。具合悪いってほんとは嘘なの」
ドアから手を下した彼は静かに言った。
「知ってるよ」