完璧人間サマは私に夢中。

「一旦お疲れ様。

 上手く回せてたから引き続き午後もよろしく。

 1年2人でお茶汲みお願いできる?」


「わかったわ。トワ、行くわよ。」


「はい!」



午前中に予定していた挨拶や紹介を無事に終え、お昼休憩となった。



他校の皆さんも学食でそれぞれお弁当やパンなどを食べ始めている。


カレンちゃんと一緒に紙コップの中に熱いお茶を注ぎ、お盆にのせて配っていく。




「これでラストよ。

 お願いしていいかしら?」


「うん!」


最後のコップ達もお盆にのせ、1番遠い位置に座っている学校の人の元へ持っていく。




こぼさないように気をつけながら進んでいた時。


突然立ち上がる人がいて、ちょうど後ろを通っていた私は驚いてバランスを崩してしまった。




「ひゃっ…!」


小さい悲鳴が口からこぼれ、パシャッと熱いお茶が飛び散る。



あっつい!!



「うわっ!熱っ!何してんだよ!!」


急に立ち上がった人の方にも飛んでしまったらしく、怖い顔で私に怒鳴りつける。




ど、どうしよう…。


ドキドキと心臓がうるさい。




熱いお茶が思いっきりかかったことも忘れるくらい焦っていた。




私のせいでフォーラムを台無しにしちゃうっ…!


何かしなきゃ、どうにか…、しなくちゃ…!!



考えようとすればするほど頭が真っ白になって血の気が引いていく。




どうしようどうしよう…!






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