完璧人間サマは私に夢中。
カレンちゃんはちゃっかり最初にくじを引いていた為、最後まで残った1枚が私のくじとなった。
かさっと音を立てて開いてみると、そこにはBと書いてあった。
…あ。
今気づいたけど、みんな私より先にくじを引いてる=私が指定されたミニテーブルにつくのが最後ってことだよね…。
みんなが既に座ってる中に入るの、なんかやだな…。
そんなことは1mmも考えないであろうカレンちゃんはすたすたと広間の奥に進んでいってしまう。
悪いことして遅いわけじゃないし、気にしなくていいんだよね、きっと、うん。
…でも慣れないから不安になるのも仕方がないよね。
内心ドキドキしながら入り口近くのミニテーブルの子に「ここBで合ってる?」と笑顔で話しかける。
「うん!よろしく〜。」
ほっ。
笑顔で返事が返ってきて一安心。
私が座布団に座るとすぐに学年主任の先生がマイクを通して話し始める。
『えー、今日のこのレクリエーションは
君達の親睦を深めつつ柔軟な思考を鍛える目的がある。
うちの学園に入学できるほどの学力があるからって
世の中の役に立つかはわからないからな。
柔軟な思考はこれから先嫌でも必要になる。
ただの協力ゲームだと舐めてかかると苦労するぞ?』
にやり、と悪い顔で笑う学年主任。
普段の授業では仏頂面しか拝めなかったから新鮮…というより不気味だ。
「とりあえず10分くらい取るから自己紹介しろ。
その間にゲームで使う物を配る。」
そう言われて、学年主任の方からBテーブルの人達に顔を向ける。
男子4人、女子4人の計8人。
知ってる人は1人もいない。多分。
クラスメイトの人、いたらごめんなさい。
「んじゃテキトーに自己紹介してこっか!
僕から時計回りでいいよね?」
私の左隣の男子が提案をしてくれた。
誰も異議を唱えない。