COFFEE & LOVE―秘書課の恋愛事情―

「…私ね。

基となら例え不幸になってもいいって思うの」

一緒に幸せになるならば、他にもいるのかもしれない。
けれど一緒に不幸になっても後悔しないと言えるのは、目の前にいる彼だけだ。

彼の首に腕を回すと、その距離が更に近くなる。

「もし全てを失くしたとしても、基を手放すことが出来ないのは

…私の方」

彼の瞳が微かに揺れたその瞬間、
保っていた均衡が突如として崩れると再び唇を重ねる。

深く優しく口づけたその唇が、触れるその大きな手が私を求める。
けれど今までとは違う、私を(いつく)しむようなその感触。
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