素直になれない夏の終わり
頭に載せたタオルでガシガシと髪を拭いていることが、津田はどうにも気になるらしい。
「どうせドライヤーかけたらぼさあってなるんだから、どうやって拭こうが一緒でしょ」
「一緒じゃないよ。て言うか、なっちゃんはドライヤーのかけ方も雑なんだよ」
あーもう、煩い。と再び言い放って、夏歩は髪を拭く作業に戻る。
続いてドライヤーをと思っていつもの場所に手を伸ばし、あれ?と夏歩は首を傾げた。
「……ドライヤー、どこいった」
そこにあるはずのドライヤーがない。
付近を探してみるけれどやっぱりなくて、あれ?と首を傾げながら、夏歩はしばらく考え込む。
どうしたの、と夏歩の様子を訝しく思った津田から声がかかったので「ドライヤー、どこやったかなと思って……」と返しながら、再び辺りを見回した。
「今朝、洗面所で使ってなかった?ほら、寝癖が全然直らないって」
「ああ……」
言われてみればそうだった。と言うことは、ドライヤーは洗面所にある。
場所がわかったのでよしとして、夏歩は再びガシガシとタオルで頭を拭いた。