素直になれない夏の終わり

「……ねえ、なっちゃん。一応確認なんだけど、変なものが入ってないかチェックしてるわけじゃないよね?」


そんなつもりではなかったけれど、あまりにも断面をまじまじと見つめすぎたせいで、津田にはそんな風に見えたらしい。


「そういうんじゃないけど……。豆腐ハンバーグって、こんな感じなんだなと思って」


食べるの初めて?と聞かれ、夏歩は素直に頷き返す。


「見た目は完全にお肉のハンバーグ」

「でもお肉よりずっと低カロリーだよ。まあ、なっちゃんはそういうの気にする人じゃないだろうけど」


津田の言う通り、夏歩はカロリーなどを気にするタイプではない。

だから祐也の店に食事に行った時も、ピザにたっぷりチーズがかかっているにも関わらずスパゲティにもたっぷりめに粉チーズを振ったし、食後のティラミスだって一人で食べきったのだ。

その為“低カロリー”と聞いても別に嬉しくもなんともない。夏歩にとって大事なのは、美味しいか美味しくないか、ただそれだけ。
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