素直になれない夏の終わり

「水出しの麦茶のティーバッグ買ったんだ、容器も一緒に。冷蔵庫に入ってるから、いつでも好きな時に飲んで」


なんともまあ気が利くことだと思っただけで言いはせず、夏歩はもう一口麦茶を飲んでからコップをテーブルに置いた。

大丈夫?と問いかけられ「まあなんとか」と答えて、二口目はよーく息を吹きかけてから口に運ぶ。

ふわふわと軽い食感の豆腐ハンバーグに、めんつゆベースのキノコ餡がトロリと絡む。


「熱いもの食べる時は気をつけないと。でもそんなに勢い込んで食べるほど気に入ってもらえてよかったよ。あっ、お弁当用にね、ミニ豆腐ハンバーグも作ったんだ。なっちゃんが、“なにこれ、可愛いー!”って思わず言いたくなっちゃうようなやつ」


二口目のハンバーグを無事に飲み込んだところで、夏歩はありえないものを見る目を津田に向けた。


「……今のって、私の真似をしたつもり?だとしたら二度とやらないで」


声真似をしたつもりだとしたら、似ても似つかない酷いクオリティだった。
そこで妙に高クオリティなものを披露されても、それはそれで嫌だったけれど。
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