素直になれない夏の終わり

「夜になったら改めて、祐也と美織も誘って肝試しに来るっていうのはどう?この辺電灯とかないから星とか綺麗に見えそうだし、最後に天体観測して帰るってコースで」

「ふざけるな」


天体観測だけなら一考の余地はあったけれど、前半が余計だ。

もしかしてこいつは、ひとが怖がっているのを見て楽しんでいるのかと、夏歩は津田を睨みつける。


「なっちゃんが今何を考えてるのか、当ててあげようか」

「……いつから超能力に目覚めたのよ」


答える代わりにヘラっと笑って、すぐさま難しい顔でじいいっと夏歩の顔を見つめた津田は


「“ココア飲みたい”」


まるでそれしかないとばかりに自信満々な態度で言い放った。


「……この、エセ能力者」


そんなことだろうとは思ったけれど、津田はエセ呼ばわりされてもなお自信満々に、リュックの中に手を突っ込んでガサゴソと中をあさった。
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