素直になれない夏の終わり
目が覚めた夏歩は、まず見慣れた天井をその瞳に映す。
寝起きで薄ぼんやりした視界に天井を映したまま、妙にズキズキする頭に手を当てた。
一体、何がどうしてこんなに頭が痛いのだろう。
おそらく原因は昨日の同窓会だろうが、その同窓会での記憶が随分と曖昧だ。
まあ誰かに殴られた、もしくは転んで頭を打ったのが原因で痛むとしたら、目が覚めて最初に見るのは見慣れた部屋の天井ではなく病院の天井だろうから、頭痛の原因は飲みすぎの二日酔いだろうけれど。
それにしたって、それだけ飲んだ覚えが当の夏歩にはない。
自分が酒に弱いことは充分にわかっているから、いつだって酒の席では一杯か二杯を付き合い程度に飲むくらいで、記憶が飛ぶほど飲んだことは一度もない。
それがどうやら昨日は違ったようだが、それにしたって羽目を外しすぎだ。
今日が休日であることに感謝しつつ、後で美織に昨日の詳細を聞かなければと思いながら、夏歩は再びベッドに体を横たえる。
しばらく天井を見つめて、それから体勢と変えようと横を向いたところで、夏歩はビックリして飛び起きた。
そのせいで頭がクラっとして、危うくベッドから転げ落ちそうになったところに手が伸びてくる。