素直になれない夏の終わり
ショッピングモール内のスーパーで買い物をして、再びバスに揺られてアパートに帰り着いた時には、既に外は真っ暗だった。
日が短くなってきているというのももちろんあるけれど、ショッピングモールで余計な時間を過ごしたというのも原因の一つ。
アパートの前で夏歩は「もう今日はこのまま帰れば?」と言ってみたものの、津田が素直に従うわけもなく、結局中まで入ってきて、現在は二人してキッチンに立っている。
たくさん歩いて足はパンパンで、もうご飯なんていいからベッドに倒れこみたいというのが夏歩の本音なのだが、津田がそれを許してはくれない。
「よし!じゃあなっちゃんが立ったまま寝始めても困るから、サクサクいこうか」
そう言って津田は、スーパーで買ってきたひき肉をボウルに入れ、夏歩の前に置く。
「はい、これ混ぜて」
「……混ぜて?ちょっと待って、話が違う」
ん?と首を傾げる津田を、夏歩は鋭く睨みつける。
「スーパーにいた時は津田くん、自分がロールキャベツを作るから私にはシチューを任せるって言った」