【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~
「よかった。これは、俺も一番好きなワインなんだ。五大シャトーのうちのひとつで、もっともコクがあるとされているラトゥール。美織と一緒に飲めてよかった」
「お好きなんですね、ワイン」
「ああ。俺、仕事が忙しくて趣味ってものがあまりないんだけど、ワインだけは昔から好きで、家にもいろいろコレクションしてるよ」
尊さん、カッコよすぎる……。
背が高く容姿端麗で、この店の会員になれるのだから社会的地位や収入も高いのだろう。そのうえ趣味がワイン収集だなんて、女性の心を掴む要素が多すぎやしないだろうか。
私は尊さんをうっとり見つめながらグラスを傾け、彼の醸し出す大人っぽい雰囲気とワインのアルコールに酔わされていく。
「もう酔ってきたのか? 顔が赤いし目も潤んでる。……ほら、チーズも食べないと」
尊さんはそう言うと、ひとかけらのチーズを自分の口の中に放り込み、私の顔を両手で包み込んだ。
え? まさか……。
抵抗する隙も与えられないまま、彼の唇が私のそれに重なる。