【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~

「名前は知ってます、けど……」

「もうすぐさ、おやっさんが刑期を終えてムショから出てくるんだ。苗字からもわかると思うけど、おやっさんは血の繋がりのある叔父でね。実の父親より恩があるから、おやっさんが出てくるまでに少しでも勝又組を再建させておきたいんだ。ま、ようは金が必要なわけ」

刑期とかムショとか組の再建とか、全く足を踏み入れたことのない世界の話に、気が遠くなりそうだ。

私、そんな危ない人と知り合いになってしまったの? というか、どうして彼と同じベッドで寝ていたの?

確か昨夜、サンクチュアリのバーで一緒に話していて……そうだ、ノンアルコールのドリンクと見せかけて、お酒と睡眠薬のような物を盛られたのだ。

「だからさ」

勝又さんは混乱する私に構わず話し続けながら、私の体にかかる布団をひと思いにバサッと剥いだ。今まで気づかなかったけれど私は下着姿で、慌てて胸の前でバツを作り、顔を赤らめる。

ど、どうして……? 私の服はどこへ行ったの……?

泣きそうになりながら、部屋の中をキョロキョロ見回していたその時だった。

目の前でカシャッとカメラのシャッター音がして、不吉な予感に顔を上げると、勝又さんがスマホをかざして不敵に微笑んでいた。

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