【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~
もう、私が動揺する姿を見て面白がってるでしょう……!
じろっと睨みつけたら、彼はその視線をかわすようにして、私のコップを覗く。
「……全然減ってないな」
「だって、ビールって初めてで……」
「いいから飲んでみろよ、ぬるくなったらまずくなる」
「は、はい……」
私は言われるがままグラスを傾け、ぐびっと喉に流し込む。
これで尊さんにお酒を飲まされるのは二度目。あの時のワインはとても美味しかったけれど、ビールはなんとも表現しがたい、苦くて不思議な味がした。
「美味しい……んですかね、これ」
「ああ、一杯目は特にな。喉ごしの爽快感がたまらない」
「爽快感……?」
半信半疑ながらも、今度はそののど越しとやらを気に留めつつ、もうひと口飲んでみる。
すると不思議なもので、弾ける炭酸の刺激とともに通り抜けていく独特の風味が、さっきより味わい深いもののように感じられた。
「なるほど……これがビールの味なんですね」
「ハマりそうか?」
「悪くはないです。それに、なんだかお寿司がもっと食べたくなってきました」
「好きなだけどうぞ。ほら、来たぞコハダ」