【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~
思いついたらすっかりその気になって、さっそく最上階のジムに向かった私は会員登録を済ませた。
レンタルのウエアを借り、インストラクターにひと通りの施設の説明を受けたらいざトレーニング開始。
しかし、日ごろ運動不足の私がいきなりスイスイと運動できるはずもなく。
「ふっ、うううううぅ~~~」
大胸筋を鍛えられるのだという、座ったまま両手で内側にバーを引くマシンに挑んだ私。
しかしどうやら設定を重くしすぎたらしく、どんなに必死になってもバーはぴくりとも動かせなかった。変に力を入れすぎて、肩と腕の筋がおかしくなりそう。
「どうやって調節するんだっけ……」
一旦力を抜き、ゼイゼイ息をしながら辺りを見回してインストラクターの姿を探していたその時だった。
「初心者みたいですね。俺でよければ手伝いましょうか」
ん? ……どこかで聞いたことのある声が。
反射的に振り向くと、そこにいたのは昼間銀行に来た眼鏡の男性だった。